リウマチとアサイゲルマニウム

リウマチとアサイゲルマニウム 中村 篤史/ナカムラクリニック 2023年6月4日 16:10 リウマチとアサイゲルマニウム|中村 篤史/ナカムラクリニック https://note.com/nakamuraclinic/n/n7c8738061126 古い論文を紹介しましょう。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsci1978/13/1/13_1_80/_pdf タイトルを見てください。 『Ge-132投与により臨床的にもtow-color flow cytometryで観察した免疫学的評価でも改善を認めた慢性関節リウマチ症例』 なんと、タイトルに誤植がある。 towは誤りで、twoとすべきところ。なんでこんなミスが起こるんだろうね。 次の号で誤植の謝罪が出てたけど、まぁ遅いですね。しかし内容的にはすばらしい論文なんだ。 5月16日有機ゲルマニウム研究会のオンライン会議で、この論文をみなさんに紹介しました。 47歳女性の症例ですね。1983年3月にリウマチの診断を受けました。この人、ドライアイがあって、さらにドライマウスもあると。これはリウマチ患者によくあることで、シェーグレン症候群の合併です。「目が乾く」ではなくて「目がごろごろする」とか「充血する」と訴えることもあるし、「口が渇く」ではなく「最近虫歯で歯医者にしょっちゅう通ってる」(唾液が出ないせいで虫歯になりやすくなる)みたいな表現をとることもあるので、注意です。結局、涙が出ない、唾液が出ないというのは、免疫系が狂っている証拠です。免疫学的には、涙腺や唾液腺に対する自己抗体ができている、というふうに説明されます。こういう人、インフルエンザワクチンを毎年打ってるとか、ワクチン大好きっていうパターンが多いですよ。問診で確認してみてください。 この症例では言及がありませんが、シェーグレンにはレイノー現象が見られることも多いです。冷え性というレベルではなくて、手が死人みたいに冷たくなります。顔面蒼白、っていう表現があるけれども、そう、いかにも「蒼白」です。指が白いのを通り越して青くなってる印象です。 さて、この人のリウマチに対して、痛み止めだけでは治まらないので、ステロイドと併用して様子を見ていた。このあたりに時代を感じますね。今ならメトトレキセートが第一選択ですから。 しかしステロイドと痛み止めの併用にもかかわらず、症状の進行は止まらない。痛む関節の数がどんどん増えてきた。 ちょうど貧血があって、小球性貧血だから鉄不足だろうということで鉄剤を投与されていたけど、ちっとも改善しない。手はますますこわばってくるし、指や手関節が変形して、日常生活にも差し支えるようになり、にっちもさっちもいかなくなってきた。 そこで、ゲルマニウムの出番です。1日1500mg飲みましょうということになった。これ、かなり多いほうですね。僕、自分の臨床で「毎日1500㎎飲んでくださいね」って言える勇気、ないです。あまりにも高額になっちゃうから。患者にとって、治療を長く続けていく上で、コスパも大事な要素だからね。患者の懐具合にもよるけど、ゲルマはせいぜい半分(750㎎)ぐらいに抑えて、あとは食事改善(「甘いお砂糖菓子と小麦はできるだけやめよう。あと味噌汁を毎日飲みましょう」みたいな)と、ゲルマ以外に適宜必要なサプリ(ナイアシン、ホウ素など)を勧めて、経過観察ってところかなぁ。 さて、この人、どうなったか? 88年7月にゲルマを飲み始めた。そのときの状態が最悪で、痛む関節の数は18か所、腫れてる関節の数は18か所あった。それがゲルマを飲み始めてからぐんぐん改善して、同年11月には疼痛関節はついに0個になった。痛みが消えたということです。さらに、翌89年3月にはついに腫脹関節も0個になった。痛みも腫れも消滅したということです。 症状の改善に伴い、握力(Grip)も着実に増加した。赤沈(ESR)も低下した。これは炎症の低下を意味していて、実際CRPも低下している。 さらに、この人、ゲルマ開始前は貧血に悩んでたでしょ。しかし血清鉄(S-Fe)を見てください。ゲルマを飲み始めて以後、着実に血中の鉄が増えて行ってるんですね。ゲルマを開始前は、どれだけ鉄剤をいれても焼け石に水、全然反応しなかったのが、ゲルマの開始後、着々と血清鉄濃度が増えヘモグロビンが増加し貧血がが改善した。この観察は重要です。 さらに、白血球数はほぼ横ばいながら、リンパ球数が増えた。安保先生の「白血球の自律神経支配」の理論によると、これは交感神経が静まり副交感神経が活発化したことを意味します。 薬を使ってもどうにも止めることのできなかったリウマチの病勢が、ゲルマの投与でピタリと止まり、のみならず、関節の痛みと腫れがすっかり寛解してしまった。 これを見た大学病院の先生方は、目の前に奇跡が顕現したように思ったはずです。「薬よりはるかによく効いている。おまけに副作用もない。こんな”サプリ”があるのか」と。 上記論文を書いたのと同じチーム(東海大学医学部第四内科有森茂教授ら)が、リウマチ患者17人を対象に同様の研究(有機Ge1500㎎を6か月間連日投与)を行っている。結果は、上記の症例報告同様、すばらしいものだった。 ゲルマニウムの有効性を、東海大学の先生方は実際に目撃したわけです。そして、その観察を論文として投稿した。 しかし、まったく話題にならなかった。 相変わらずステロイドと鎮痛薬がリウマチの標準治療であり続け、やがて分子標的薬(生物学的製剤、JAK阻害薬)がそれらに取って代わった。副作用もなしに見事に効いたゲルマニウムを「標準治療にすべきだ」などという声はついぞ聞こえてこなかった。 こういうことは珍しいことではなくて、たとえば他にも、リウマチにヨウ素やホウ砂が効いたという研究があって、でもこれらの研究も全然知られていない。製薬会社のお気に召さない研究は闇に葬られるんだよね。そういう研究をほじくり返して皆さんにお伝えするのが僕の仕事だと思っております(笑)また稿を改めて紹介しますね。 中村 篤史/ナカムラクリニック 神戸市元町で「ナカムラクリニック」を開業。健康情報を配信中。翻訳本「オーソモレキュラー医学入門」 http://www.clnakamura.com 078-599-9122 「中村篤史栄養サロン」